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2007年 09月 02日
子供の頃、僕は母親について買い物に行くのが好きだった。
おんぼろの自動車に乗り込んで5分もかからない程で到着するスーパーマーケット。そこには小さなパン屋が入っていて、そこには小さな蒸しパンが売っていた。 フワフワしたその食感に、小さく切ったさつま芋がとっても甘くて、僕はいつも母親にねだってその蒸しパンを2個買ってもらっていた。 パン屋の、ひまわりの花を象ったロゴの入った袋を持ってあの子の家に遊びに行くのが大好きだった。二人で誰もいない海辺に行ってそこらじゅうを走り回って、お腹が空いたらいつもの階段で蒸しパンを一つづつ分け合って食べていた。そんな時間がいつまでも続けばいいと、このとき本気で思っていたはずなのに。それが今、こんな悪夢となって蘇るなんて。 あぁまぁ、どうでもいいか。いただきます。むしゃ。
by w_h_o
| 2007-09-02 23:52
| 月の煙
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